DXO MARKがソニー「α9 III」のセンサースコアとレビューを公開。総合スコアは伸び悩むものの、主な妥協点は低ISOのピーク値の話で、高ISO感度における画質低下はほとんどない模様。むしろ競争力のある画質となっています。
DxOMARK:Sony α9 III Sensor test
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総合 色深度 DR 低照度ISO α9 III 87 24.1 13.0 3224 α1 98 25.9 14.5 3163 α9 II 93 25.0 14.0 3434 Z 8 98 26.3 14.2 2548 Z 9 98 26.3 14.4 2451 Z 7II 100 26.3 14.7 2841 α7R V 100 26.1 14.8 3187 EOS R5 95 25.3 14.6 3042
- α9 IIIが採用したグローバルセンサーは、DXOMARKスコアで87という比較的高い評価を獲得している。
- しかし、当サイトのランキングでは16位タイと、センサー性能に妥協が見られることを示している。これは、グローバルシャッターやオートフォーカスを重視したことが原因である可能性が高い。
- 拡張感度設定のISO 125で、最大色深度24.1ビットを記録。ベース感度がISO 250であることを考えると、これは予想通りと言えるだろう。
- 最大ダイナミックレンジも低めだが、これも主にベース感度が高いことが原因である。
- ピークダイナミックレンジは13EVで、これは依然として良い結果ではあるが、ベースISO設定で+1EV以上を実現しているキヤノン EOS R3やソニーα9 IIのBSI積層型CMOSセンサーよりもやや劣る。
- このクラスのライバルと比較すると低照度ISO(スポーツ)カテゴリーの性能もやや劣る。しかし、ISO 3224と数値は高く、α1(ISO 3163)と同等の値である。
色深度
- ISO設定を最も低くした際の色の感度では最も弱いものの、センサーの基本感度(ISO 250)は、ISO 100であるソニーα9 IIやキヤノンEOS R3よりも高いことを思い出してほしい。
- また、このカメラの用途であるスポーツや素早い動きを撮影するには、低感度設定を常に選択することが必ずしも適切ではないことも念頭に置いてほしい。
- ISO 200で3機種を比較すると、ISO 12,800まではほぼ同一の色深度である。
- ISO 25,600からISO 51,200の超高感度では、α9 IIIのセンサーはキヤノンとα9 IIの両方をわずかに上回る。
- この違いは多くの状況では微妙なものかもしれないが、ビット深度が追加されたことで、色精度とトーンの滑らかさにおいてわずかながら優位性があるかもしれない。
- α9 IIIの色深度は、ISO 25,600でも14ビットという高品質の基準を維持していることも注目に値する。
ダイナミックレンジ
- α9 IIIのグローバルシャッターセンサーは、ISO 100でα9 IIセンサーの14EVに及ばないものの、ISO 125では13EVという立派な値を達成している。
- 3機種の中で最も優れているのは、ベース感度(ISO 100)で14.7 EVの最大ダイナミックレンジを誇るキヤノンEOS R3である。
- スポーツ向けカメラは高感度で使用される可能性が高いことを考えると、ISO 800まで12 EV以上のダイナミックレンジを維持できるα9 IIIの能力は注目に値する。
- 高感度では、ISO 51,200までの感度を1EV上げるごとにダイナミックレンジが約1EV低下する。
- また、ISO 51,200という最大拡張感度において、α9 IIIが6EV強(6.36EV)のダイナミックレンジを維持していることも興味深い。これは、この指標における私たちの最低限の品質基準である。
低照度ISO
- α9 IIIはISO 3224という立派な値を達成している。
- α9 IIセンサーのISO 3434と比較するとやや劣るものの、感度の違いはわずか-0.1 EVと無視できる程度。
- クラス最高ISO 4086のキヤノンEOS R3と比較すると低い。これは-0.35EVの差に相当し、キヤノンEOS R3は低照度条件下ではわずかにクリーンな画像と低減されたノイズで、α9 IIIよりもわずかに優位であることを意味する。
- 3機種ともISO 51,200でのノイズレベルは、最低品質基準値である20dBにわずかに届かなかった。
結論
- 技術的な観点から見ると、ソニーのカメラの急速な改良は実に素晴らしい。
- 革新的なグローバルシャッターセンサーは、アクションやスポーツの撮影者にとって明らかに利点がある。
- 動作速度が大幅に最適化されており、高速撮影だけでなく、オートフォーカス(AF)、自動露出(AE)、1/80,000秒までのシャッタースピードでのフラッシュ同調も可能にする。
- 画質に関しては若干のトレードオフがあり、色深度とダイナミックレンジが若干低下する。これは主に低ISO感度で発生するため、大きな懸念事項ではないかもしれない。
- α9 IIとEOS R3が感度範囲全体で画質において依然として競争力があるとしても、α9 IIIは依然として優れた代替品として際立っている。グローバルシャッターセンサーはα9 IIIの汎用性を大幅に高め、高速アクションを撮影するフォトグラファーにとって魅力的な選択肢となっている。
フルサイズセンサーを搭載したスチルカメラでは初となるグローバルシャッター搭載ミラーレス。ローリングシャッター歪みやフリッカーを完璧に抑えることができ、フラッシュに全速同調も可能。さらに120fpsのRAW対応連続撮影やプリキャプチャ機能、クロップ無しの4K 120p対応などなど、静止画・動画ともに高性能なカメラに仕上がっています。オーバースペックと感じる人も多いと思いますが、必要な人には画期的な機能がいくつかあるようですね。
DXOによると、主にベースISO付近のピーク値が伸び悩むものの、スポーツカメラとして多用する高ISO感度における画質の妥協は少ないようです。α9 IIIのグローバルシャッターで可能となったことを考慮するとベースISO付近の僅かな画質低下は許容範囲内と感じる人が多そうです。
- 希望小売価格:オープン価格
- 発売予定日:2024年1月26日(金)
- 予約開始日:2023年11月16日(木)10時より
ILCE-9M3 | |||
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- イメージセンサー
・タイプ:積層型CMOS(GS対応)
・有効画素数:2460万画素
・ローパスフィルター:あり
・除塵ユニット:あり
・手振れ補正:5軸 8.0段分 協調手振れ補正対応 - プロセッサ:BIONZ XR
- ISO 250 – 25600 (拡張: 下限ISO 125、上限ISO 51200)
- CFexpress Type A / SD UHS-II デュアルカードスロット
- AFシステム:ファストハイブリッドAF
・測距点:759点
・測距輝度範囲:-5EV
・被写体認識:人、動物、鳥、昆虫、車、列車、飛行機
・その他:フォーカスエリア 2種追加 - ドライブ性能:
・メカニカルシャッター:
・電子シャッター:~1/80000秒
(連続撮影時は1/16000秒)
・フラッシュ同調速度:全速同調
・撮影速度:最高約120コマ/秒
・撮影枚数:RAW (非圧縮): 96枚 - ファインダー:944万ドット OLED 0.9倍 25mmアイポイント
- モニター:マルチアングル 210万ドット 3.2型
- フレームレート:STD 60fps / HI 120fps / HI+ 240fps
- 動画:
・4K:~ 120p 280Mbps クロップなし
・出力:XAVC S/ XAVC HS ALL-I対応 / HDMI RAW
・電子IS:対応
・連続撮影時間: - インターフェース:
・USB:SuperSpeed USB 10 Gbps (USB 3.2)
・ヘッドホン:3.5 mm
・マイク:3.5 mm
・HDMI:A
・LAN:1000BASE-T
・シンクロ:あり
・Wi-Fi:802.11a/b/g/n/ac 2×2 MIMO対応
・Bluetooth:5.0
・音声メモ専用のマイクをカメラ背面に搭載 - ストリーミング:~3840 x 2160 (15p / 30p)
- バッテリー
・タイプ:NP-FZ100
・撮影可能枚数:ファインダー使用時: 約410枚、液晶モニター使用時: 約520枚
・充電方法:USB給電・充電 PD対応 - サイズ:約136.1 x 96.9 x 82.9 mm
- 重量:約703 g
- 防塵防滴:対応
- ボディ材質:マグネシウム合金
- 付属品
・バッテリーチャージャー BC-QZ1
・電源コード
・ケーブルプロテクター
・ショルダーストラップ
・ボディキャップ
・アクセサリーシューキャップ
・アイピースカップ
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